熊本の銀行が労基法違反の疑いで書類送検されました。嫌疑は、限度時間を超える時間外労働と未払い賃金です。

上記内容はよくあることですが(犯罪であるのでよくあってはならないのですが・・・)、監督官の調査がおもしろいなと私は感じました。

それは、パソコンの使用記録(ログ管理)を調査したのです。

タイムカードを勝手に上司が打刻する(これも労基法違反の助長ですので、あってはならないのですが・・・)や、タイムカード自体がないなどのケースがあるので、パソコンの使用記録調査は実態調査としては確実なものであるでしょう。

(余談ではありますが、噂などでは事前調査の際に外から見て電気がついているかを確認するとか、電気メーターを見て長時間労働していることを確認するとか)

 

結局、銀行は自主的にパソコンの使用記録から労働時間を算出して、未払いの賃金を2080人に対し約3億円支払ったようです。一人平均14万円ほどです

昨今の「残業」に関する規制は強化されてきてます。適正な労務管理としては、法令遵守や仕組み作りも大切ですが

●管理者は、労働者一人一人にあった業務量を振り分け

●労働者は、与えられた業務を必ず期限内に完了させる

という当たり前の姿勢が大切であると考えます。

管理者は「みなし」であるや「事前届出制」であるなどで、「必要な残業」を一蹴するのは任務懈怠であると同時にモラルも欠如してます。一方で、労働者も意味なく居残りしたり、ダラダラ業務を行い結果として残業をしてしまうのも職務専念義務違反であると同時にモラル欠如してます。

穂積八束の「民法出て忠孝滅ぶ」ではありませんが、信頼関係とモラルが上記の当たり前の姿勢をつくるのでは・・・