国民年金の保険料納付率が低いことを騒がれてますが、この納付率の低さの原因は一体何なのでしょうか。
よくマスコミなどでフリーターをクローズアップしていますが、現代ではフリーターよりもちゃんとした企業に勤める非正規労働者の方がよっぽど多いでしょう。
現在、非正規労働者は約2000万人。日本の労働力人口の3分の1です。
勿論、ここにフリーターも含まれますが、派遣労働者・契約社員等の方が多いでしょう。
このように考えると、
①国民年金の納付率が低いというよりも、本来は厚生年金(以下、社会保険)に加入すべき労働者が社会保険に加入させられていない
②国民年金の保険料を払いたくても、払い得ない所得状況である(ワーキング・プア)
と考えることもできるでしょう。
社会保険の適用関係でも、2つの大きな問題があります。
①会社(=法人)は強制適用事業所であるのに、そもそも社会保険適用をしていない
②正社員などの名称にとらわれず、正社員に比して3/4以上の勤務をしている者は適用であるが、社会保険加入させていない。
この2つの問題は会社に責任のある違法行為ではありますが、制度上適用や加入をしなくてもすぐには違法であると取締されないことも問題であると考えます。(強制適用事業所であるのに、そもそも社会保険適用をしていないことを年金事務所に指摘されることは殆どありません。社会保険加入させていないことも年金事務所の調査があるまでは殆ど指摘されません。)
税金に関しては会社は真摯に対応しているので、やはり「歳入庁」の創設により、納付率が大きく上昇するでしょう。