来年度から「ブラック企業」対策で、厚生労働省はハローワークを通じて大学生や大学院生を採用する企業に対し、離職率の公表を求めるようです。過去3年間の採用者数と離職者数の記入欄を設けて、記入は強制ではないが、「空欄のままだと公表できないほど離職率が高いのではと見られる」(厚労省幹部)として、抑止効果が期待できます。
一方で、大阪労働局から「若者応援企業」と認定された企業が集まった合同就職面接会が、大阪新卒応援ハローワークの入る大阪市北区のビルで開かれました。安心して働ける企業と若者の橋渡しを目指した試みが本格的に動き始め、若者応援企業とは厚生労働省が今年度から始めた事業で、
〈1〉新卒者の定着状況や月平均残業時間を公表する
〈2〉過去1年間に会社都合での退職をさせていない
などの条件を満たした企業のみが参加できる仕組みです。
ネガティブアクションとして、離職率を公表し「ブラック企業」を浮き彫りにし、ポジティブアクションとして、優良企業を国が認定して、優良企業への就職を促進していく。
ブラック企業根絶施策として、非常に期待ができます。